ツーバイフォー工法とは
ツーバイフォー工法とは
わが国において、枠組壁工法による建築物が一般住宅として建てられるようになったのは、昭和40年代に入ってからのことです。当時の建築基準法令の木造建築物に関する規定は、軸組構法を対象としたものであったため、枠組壁工法については、個別に企業に対して旧法第38条の規定に基づき、建築大臣が認定を行うという形式で建設がなされていました。
しかしながら、枠組壁工法自体は北米で一般的に行われている工法であり、わが国においても建設する業者数の増加、実績戸数の増加が見られ、これに合せて枠組壁工法に関する研究も進められました。こうした状況を踏まえ、昭和49年に枠組壁工法に関する技術基準が告示され、わが国においても、一般的工法としてオープン化が図られました。
ツーバイフォー住宅の優れた特性は「面構造」が基本
「面」で構成されるツーバイフォー住宅
6面体の構成
ツーバイフォー工法「6種類の規格材」①
ツーバイフォー工法では、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用します。それぞれの部材は、日本農林(JAS)規格によって厳しく品質がチェックされ、使用する箇所ごとに製材品の種別なども定められています。また、国土交通大臣が認定した海外の規格材も利用可能です。最近では、北米で開発された木質複合軸材料のひとつである木質I型ビームや木質断熱複合パネルなども利用されています。
出典:(一社)日本ツーバイフォー建築協会
ツーバイフォー工法の特徴
ツーバイフォー住宅は、地震国日本において最重要課題である耐震性、地震の後にくる火災に対する耐火性、そして省エネルギーへの対応を、構造における基本性能として備えています。
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耐震性
床・壁・屋根が一体となったツーバイフォー住宅は、地震の揺れを6面体の建物全体で受け止めて力を分散させます。力が一部分に集中することがないため、地震に対して抜群の強さを発揮します。
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断熱性・気密性
ツーバイフォー住宅は、建物の構造体そのものが床・壁・屋根で一体となったモノコック構造なので、断熱性・気密性を確保しやすい構造となっています。さらに断熱材や省エネ建材を組み合わせることにより、快適で省エネ性能の高い住宅が出来上がります。
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耐火性
ツーバイフォー住宅は、火が燃え広がるのを防ぐ「ファイヤーストップ構造」を壁のなかにもっており、石こうボードの効果とあわせて高い耐火性を発揮します。その高い耐火性は火災保険料率に反映されています。